糖尿病とは、インスリンの作用不足に起因した高血糖状態であるとWHO(世界保健機関)が1980年に定義しています。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島のβ細胞より分泌されるホルモンで、食事により上昇した血中のブドウ糖の刺激により分泌されます。
インスリンは血中のブドウ糖を細胞などへ取込ませるのを促進する作用があり、このインスリンの効果が不十分で血中のブドウ糖が十分に細胞などへ取込まれず、血中のブドウ糖が高値(高血糖)となっている状態を糖尿病といいます。
インスリンの効果が不十分となる機序には、インスリンの分泌不足とインスリンが作用する細胞におけるインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性)があります。
また、糖尿病にはいろいろな種類があり、発症機序の違いにより大きく分けると、「1型糖尿病、2型糖尿病、その他の特定の機序や疾患による糖尿病、妊娠糖尿病」の4つに分類することができます。
1型糖尿病は、インスリンを合成、分泌する膵ランゲルハンス島β細胞が自己免疫的な機序で破壊されて機能不全になり、インスリン供給不足となる糖尿病です。
2型糖尿病は、インスリンの分泌を低下させる遺伝的因子に、過食、肥満、運動不足、ストレスなどの環境因子や加齢が重なり、インスリン分泌の低下やインスリン抵抗性によるインスリンの相対的不足によって発症する糖尿病です。
その他の特定の機序、疾患による糖尿病のうち、遺伝子異常が明らかにされた糖尿病は別に扱うことになります。
妊娠糖尿病は「妊娠中に発症もしくは初めて発見された糖尿病」と定義されており、以前は分娩後には正常化するといわれていました。
しかし、妊娠時には軽い糖代謝異常でも母児に悪影響を与え、分娩後に軽快しても将来の糖尿病の危険因子になり得るとの理由から独立して分類されています。
現在の糖尿病の分類は1999年に改訂されたもので、それ以前は、依存型糖尿病、非依存型糖尿病という名称で分類されており、さらにそれ以前では、T型糖尿病、U型糖尿病と分類されていました。
また、現在使われている1型糖尿病、2型糖尿病という用語はこのT型、U型と区別するために算用数字が使用されています。
患者が糖尿病であるかを判断するものであり、網膜症、腎症、神経障害などの合併症を防ぐために早期発見して治療するとともに、もし発病しても重篤化しないために糖尿病の診断基準は厳しくなっています。
また、糖尿病の合併症は、「糖尿病網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害」に分類されますが、これらの合併症は糖尿病の3大合併症といいます。
糖尿病の治療法としては、「食事療法、運動療法、薬物療法」があり、糖尿病の症状によって行われる治療法が変わります。
また、薬物療法では、「スルホニル尿素薬、速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、ビグアナイド薬、インスリン抵抗性改善薬」などが使用されます。
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